みっかの部屋

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須川展也リサイタル あばしりエコホール

<須川展也リサイタル あばしりサロンコンサート2005> 2005年02月19日



一部

星に願いを

亡き王女のためのパヴァーヌ

マドリード・インスパイア

パントマイム

エスクヮロ

オブリビオン

リベルタンゴ

二部

展覧会の絵

アンコール

アディオスノニーノ

歌劇「トゥーランドット」より誰も寝てはならぬ

さくら

でした。

網走エコホール2000というところでしたが、多目的ホールみたいで、椅子は可動式。

400くらい入るキャパで、半分以上、3分の2は入っていたと思います。

網走でのリサイタルは10年ぶりくらいだそう。

会場に行く前に、おなじみの「デリカップ」にいって、ママサンから前売り券を売ってもらって、詳しい場所をおしえてもらって行きました。

ママサンも聴きに来てて、一緒に並んで聴きました。

年齢層も相変わらずはば広くて、中高生からお年寄りまで、たくさんです。

高校生なのかなぁ。私たちの後にいて、先生らしきおじいちゃんが来て、「表現力をよく聴いておけ」だとか「音が綺麗だぞ」とか「展覧会の絵は4本使って吹くんだ」とか、レクチャーしてました。

私は「うんうん」と思いながら聞いてました。
なんだか音楽一筋って感じの、ちょっと強面の先生でしたが、熱い情熱を持ってる感じがして、いいなぁと思いました。

私の前にいたおばさんおじさん4人組は、まぁ何かって言うとコメントしてるの。
コンサート中も・・・

おかしくておかしくて、噴出しそうになったこと、何回も・・・

たとえば、リード付け直してるの見たら「あれ、紙みたいなのついてるよ・・・」とか、楽器持ち帰ると「あれ、大きいよ。肺活量いるねぇ」だとか・・・

一部と二部の間の休憩時間は、次の展覧会のために、バリトンとテナーがセッティングされたら、「あらぁあんなに楽器持ってるんだ」「あんなに持ってくるの大変だね」「違うわよ、全部送るんでしょあらかじめ」(まさかそんなわけないだろ・・・>笑)「そうよねぇ、持ってこられないわよね」「去年来たバイオリンの人は機内持ち込みしたわよ。絶対荷物扱いしないんですって」etc・・・

サックスも同じですけど・・・<笑

バリトンを見たら、「あれ、大きいわね」「でもあの人小柄よねぇ」「ふけるのかしら?」ってあたりまえやろー

「小さいのにね」だって。

一番受けたのがアンコール。

「NHKのさくらのテーマを吹いていたのは実は私です」と須川さんが言うと、全員そろって「へ~~~~~」

これにはさすがの須川さんも「あれ。まだ知らなかった人いるんですね」だって。

以前須川さんが言ってたことで、「サックスのことを何も知らないような人にもコンサートに来て欲しい」みたいなことを言っていたのを思い出しました。

私も、須川さんやトルヴェールのいいところは、たとえクラシック音楽や、サックスを普段聴いたことのない人でも、楽しめるコンサート、何かを感じることの出来る演奏が出来る奏者だと思います。

デリカップのママサンも、プログラム見て二部が1曲だけなのにびっくりして。「これって長い曲なの?」って言うから「35分ぶっ続けですよ」って言ったら「え~~~」って言ってましたが、35分を長いと思わせないもんね。

おばちゃん、おじちゃん、コンサートを満喫したようで、よろしゅうございました。


さてさて、長くなりました・・・

まず「星に願いを」

とってもとっても心のこもった、演奏でした。

きれいな音と、とっても丁寧な歌いまわし。

網走のリサイタルということで、今とても寒いシーズンだから、そういう時には星がとても綺麗に見える。。。と思って、まずはこの曲からはじめようと思ったそう。

次は私の大好きな「亡き王女のためのパヴァーヌ」

こんなに綺麗で、しっとりしたパヴァーヌは聴いた事がない!

あんなに譜面面が簡単な曲なのに、あの表現力!!!

これは、とっても難しいことなんです・・・

簡単な曲ほど難しいと、いつも思います。

これを聴いただけで、今日来た甲斐があったと思ったほどです。

次は「マドリッドインスパイア」

この前の釧路でもやった曲でしたが、この前は、他のプログラムのインパクトがものすごく強かったので、この曲の印象が薄かったのですが、今回は非常に楽しめました。

スペイン風のおなじみの曲がいたるところに出てくるのですが、これまた中間のカデンツアがお見事!!

早くCDに入れて欲しい1曲です。

そして釧路ではアンコールだった「パントマイム」

テナーでの演奏。

とってもとっても綺麗な曲。

この前は子供が気になって、よく聴けなかった感がありましたけど、今日はきちんと聴けました。

最近吹きたくてしょうがないというテナー。

須川さんのテナーは、とにかく綺麗な音です。

新井さんとはまたタイプが違うテナーだと思います。

私は新井さんのテナーも大好きですけどね。

やっぱりサックスは個性が豊かだよなぁと改めて思いました。

そしておなじみピアソラ。

もう何回聴いたことでしょか。

須川さんのライフワークと言い切るだけあって、素晴らしいです。

ピアソラの曲は不思議な魅力がありますね。

「エスクヮロ」はとてもスリリング。

ドキドキしてしまいました。

「オブリビオン」最高でした!

どうして同じ楽器なのに、あんなに色んな音色がでるんでしょう???

あんなに切なくて、悲しい音は、どうやったら出るんでしょうね。

感動感動の1曲。

本当に1曲1曲、色が違うの。

すごいわ、ほんと。

この前の釧路でも思ったけど、最近の須川さんの演奏スタイルは、1曲1曲、ものすごく丁寧です。

簡単に吹き流しちゃうようなことは絶対にありません。

あれだけの表現力のある人ですから、少しくらいとちっても、ごまかしがきくはずだけど、最近の須川さんにはそれがない。

ごまかさないですね。どんなにすごいパッセージでも、しっかりあわせてくるし。

前はパワーや、類まれなる技術で、押しちゃうところがあったような気がするんだけど。。。

最近はそうじゃないですね。

だからとにかく、丁寧だなぁって思うのかもしれません。

何か心境の変化でもあったのでしょうか・・・

御自身では、変化ないのかもしれないですけどね・・・

私の感じ方が変わってきてるだけかもしれないですけど、とにかく「大人」の演奏だなぁと思いました。

二部の展覧会は、正直この前の方が好きでした。

この前の釧路の展覧会は、パーフェクトだったような気がします。

選曲の違いのせいなのか・・・

前回は前半から緊張感がビシバシのプログラムでしたから、展覧会の絵でも、その余韻が残ったのか、とてもいい演奏でしたから。

まぁ一回一回違うから楽しいのです。

今回は、1部で、とにかく素晴らしい音色を堪能させてもらいました。

なんでもカナダ帰りだそうです。

カナダって時差何時間???

お疲れの様子も見せず、須川さんも美奈子さんも、とてもいい演奏を聴かせてくれました。

どうもありがとうございます。

サイン会では、私の前にいた人が、1989年に発売された「ONCE UPON A TIME」(今ではなくなってしまったレコード会社からリリース)(現在はアートユニオンより再再リリース中)を持ってきてて、昔の写真を見て、須川さんも美奈子さんも大笑いしてました。

若いよねぇ・・・

私もこのCDは持ってません。

そのあとに、BANDAI MUSICから出た再リリースのなら持ってますが。


あれはお宝CDですな・・・

とにかく、ひと月に2回もリサイタル聴けて、嬉しかったです。


今度は来月、北見交響吹奏楽団のゲストで、「英雄の時代」を聴いてきます。


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